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ロシアが国ぐるみでオリンピック選手のドーピング(禁止薬物使用)に関与しているというニュースが報じられています。

これは決してロシアだけの問題では無く、古くから世界中のスポーツでドーピングが蔓延しているのは明らかで、ソウルオリンピックで金メダルをはく奪されたベン・ジョンソンが有名ではあるものの、実際には検査員を騙したり、買収することで逃れたり、あるいは検査で明らかにならないような薬を使用したり、検査機関自体に賄賂を贈って堂々と使用する等、表沙汰になっているドーピング問題は氷山の一角に過ぎません。



今年の8月にはこのようなニュースが。
上で述べたように薬物が蔓延する現状、そして特にロシアが酷いことに既に言及していたようです。



薬物まみれの陸上メダリスト 12年間で3分の1にドーピング疑い…

 2001年から12年までに開催された陸上の五輪、世界選手権の主に中長距離種目で、授与されたメダルのうち約3分の1に当たる146個(金メダル55個を含む)を、ドーピング(禁止薬物使用)を疑われる選手が獲得していたことが明らかになった。

英紙サンデー・タイムズとドイツ公共放送ARDが合同で、国際陸連(IAAF)が選手約5000人に実施した1万2000件以上の血液検査の結果を内部告発で入手し、専門家が分析した結果として伝えた。陸上界にはびこる薬物禍の深刻さは従来から指摘されていたが、あまりの人数の多さに関係者は最大級の衝撃を受けている。


英BBCなどによると、メダリストの約3分の1が「極めてドーピングが疑われる」、または「正常ではない」と判断されたほか、800人以上の選手に異常値が認められたという。金、銀、銅すべてのメダリストが“灰色”だったケースも数件あり、ロンドン五輪に限ると、10個のメダルを「ドーピングで失格にならなかったのが解せない」選手たちが獲得していた。ロンドン五輪では男子400メートルリレーで2位となった米国チームが第3走者のタイソン・ゲイ(32)のドーピングによって失格となり、後日、銀メダルを剥奪されたが、中長距離のメダリストでは失格者はいなかった。



「陸連、見て見ぬふり」

 疑惑の競技者に日本選手が含まれているかは不明で、五輪2大会連続で男子短距離3冠のウサイン・ボルト(28)=ジャマイカ=やロンドン五輪男子長距離2冠のモハメド・ファラー(32)=英国=は「潔白」だったという。

 また、ドーピングが疑われる選手が最も多いのはロシアで、メダリストの80%以上が該当し、次いで多いのがケニアで18人のメダリストが含まれるとしている。

パリソット氏は「これほど大量の異常な検査結果はかつて目にしたことがなく、恐怖すら覚える。相当多数の選手たちがドーピングを免責されていた実態は明らかであり、それを見て見ぬふりを決め込んだIAAFの罪は重い」と憤りをあらわにした。
(産経ニュースより)








競馬の世界でも特にアメリカはドーピングが盛んで、セクレタリアトを初めとする歴史的名馬達の驚異的な心肺能力や筋肉もドーピングあっての事であると言われています。




不正な薬物を使用して勝負を有利にすることは、フェアでは無い為、もちろん私は反対です。

ただし、ドーピングその物が必ずしも『悪』かと言えば、そうとも言い切れない部分があるはずで、筋肉の緊張をほぐして疲労回復を促したり等、いわゆる『治療』に属するものなら、「馬の為に使用出来る物を使って何が悪い。」という意見は最もです。

その治療とドーピングの境目をどこにするのかというのは案外難しいのかも知れません。






今年UAEダービー馬のムブタヒジがケンタッキーダービーに出走し、ラシックス(鼻出血を抑える薬)を使用しなかったことが話題になりました。
なぜかといえば、ケンタッキーダービーにおいてラシックスを使用せずに出走する馬は10年ぶりだったからです。




このように、アメリカでは馬の治療の為であれば、薬物の使用が認められているケースが多く、それゆえに禁止薬物との境界線が曖昧で、州ごとに指定される禁止薬物も違うことも混乱を招いています。


2015年はそういったルールの再制定、新機関の設立など、整備に力を注いでいるようですが、全米でルールを統一する日はまだまだ遠い模様・・・。








競走馬のドーピングに関してはもちろんアメリカのみの問題ではなく、イギリスのエリザベス女王の持ち馬や、オーストラリアのブラックキャビアを管理していた厩舎などでも禁止薬物が検出される等、人間と同じく世界中で蔓延しています。


これらがなぜ無くならないのかと言えば、上記の人間の禁止薬物問題と同じく、薬物を投与し、検査しても陽性反応が出ないような薬も与えたり、検査を不正にごまかしたり、検査員、検査機関との癒着など、ドーピングを行ってもすり抜ける道が多くあることです。



他の業界でも言えることですが、競争の中で一部の不正を行う者が、罰せられることなく有利な状況を作り上げているのなら、他の者達も「ならば我々もそれをやらないと不公平だ。」と、不正に手を染めてしまう悪循環が最大の問題点なのです。


そこには不正を告発出来ない、もしくはもみ消されて正当な処罰が下されない現状があると予測出来、個々の問題というよりも、業界を管理する「組織の問題」でもあります。




これらと比べると日本の競馬界、特にJRAでは薬物問題は深刻化していないように思います。

ただし、いわゆる「ピンクブーケ問題」からも分かるように、JRAは薬物問題に過敏に反応しながらも、その責任を管理している自身ではなく、調教師など個人に求めようとする姿勢には、上記と同じく根本的な解決に向かわない「組織の問題」が潜んでいるように感じます。






~ピンクブーケ問題とは~

昨年12月7日の中山競馬の新馬戦で21年ぶりに起きた禁止薬物事件が、釈然としない終局を迎えようとしている。

 1着でゴールしたピンクブーケ(牝、当時2歳、美浦・小西一男厩舎)から採取された検体から、興奮剤のカフェインが検出されたことがレースの3日後に発表され、競馬法違反の疑いで船橋警察署に通報されたところまでは法に則った動き。競馬施行規程によって同馬は失格となり、一旦は交付された1着賞金700万円ほかの諸手当も没収された。

 ところが、トレセン内の薬局(JRAファシリティーズ株式会社)において同馬を担当する調教助手が購入した「サイペット」という競走馬用のサプリメントに禁止薬物の原因物質が含まれていたと特定され、それが競走馬理化学研究所の検査をパスしていたことが確認されてからは、続報がプツンと途絶えてしまっていた。事件発覚翌日の出馬投票こそ自粛させられた小西厩舎だったが、1週間休んだだけで、翌週からは“通常営業”。状況から見て、厩舎に落ち度がないのは早い時期からJRAも推察していたはずだ。

 裁定委員会の発表は2月18日。2カ月以上の時間をかけて、「カフェインは飼料添加物の製造過程で混入していたものであり、国内における流通過程を含め第三者等の関与は認められませんでした」が結論。小西調教師と担当調教助手には一切の処分を行なわないとされた。船橋警察署から「競馬法違反としての事件性はない」との判断が下りたことを受けたもので、至極当然の裁定であった。

競走馬理化学研究所は検査料を徴収しているはず。

 しかしである。製造元が米国の会社であることで処分が及ばないとしても、検査機関の落ち度が言及されないのはおかしい。競走馬理化学研究所はロットごとに発売元から検査料を徴収しているはずで、どこで製造されたものであろうと禁止物質を見逃した責任はある。JRAは子会社組織に甘いと言われたくないなら、そのへんは逆にしっかりするべきだろう。

 哀れなのはピンクブーケだ。その後の出走がないと思ったら、左第3中足骨骨折という悲報。クラシックも狙える鮮やかな新馬戦の勝ちっぷりだっただけに、その運命を呪いたくなるほどだ。

 JRAはファシリティーズ社に、「厩舎、馬主の不利益に誠心誠意対応するように」指示をしたという。
(Number WEBより)




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